妊娠・出産
陣痛ってどんな痛み?陣痛の種類と陣痛促進剤を使う際の問題点
「陣痛」というとどんなイメージを持っていますか?
出産未経験のママにとっては、周りの先輩ママから「すっごーく痛いよ!」と脅しをかけられて恐怖をぬぐえない人も多いでしょう。
筆者も第一子を出産する前は恐怖心があり、いろんなママさん達に陣痛がどんなものか聞いてみましたが、誰に聞いても「とにかく痛かった!」としか答えてくれず余計恐くなったのを覚えています。
では陣痛は何のために起こり、どのように進行していくのでしょうか?
5つの陣痛の種類
陣痛には、通常の分娩による陣痛から、それ以外の陣痛まで5つの種類があります。
まずは、通常の分娩による陣痛についてです。
<通常の分娩>
1. 前駆陣痛
・痛みの間隔は不規則
・痛くなったり治まったり
・出産に向けて、子宮が収縮しやすくなるための「練習の陣痛」
・出産の2か月前~2日前と、人により発症時期はだいぶ違う
2. 陣痛
・痛みの間隔が規則的
・始めは30分おき~10分おきになると分娩台へ
・子宮が収縮し、赤ちゃんが下がってくる
・はじめは生理痛のような、下痢のような軽い腹痛
・痛みの波がおさまると、まったく何も感じない
3. 分娩陣痛
・子宮口が10㎝まで広がると分娩台へ移動
・痛みの間隔は2~3分
・強烈な痛みが1分~2分続く
・いきみが加わり(共圧陣痛)、赤ちゃんを押しだす
次に、通常の分娩以外で起こる陣痛についてです。
<その他の陣痛>
4. 微弱陣痛
・陣痛が弱く出産に向かえない状態
・前駆陣痛があまりに長引き、体力低下により弱くなるなど
・高齢出産、若年出産で体力が弱い妊婦さんに起こりやすい
・子宮の収縮が弱いため赤ちゃんを押しだせない
・促進剤で強制的に陣痛を促す場合も
5. 後陣痛
・出産後、子宮が元に戻ろうとするときに起きる痛み
・後陣痛があまりに強いと、薬の投与により軽減させる場合も
陣痛促進剤を使う場合
<促進剤とは?>
陣痛促進剤は、陣痛を誘発する・子宮の収縮を促すなどの目的で投与される薬剤です。強制的に子宮の収縮を起こし分娩を促します。
1. 過産期予防
出産予定日を過ぎ、42週目に入ると過産期といいます。
過産期に入っても前駆陣痛が起きず出産が始まらない場合は、胎盤の機能低下により胎児の合併症などの危険があるために使用します。
2. 前期破水
陣痛より先に破水が起きてしまった場合、子宮内感染症などの危険があるため、促進剤を使用します。
3. 微弱陣痛
陣痛が弱く出産に向かえない状態の時に、陣痛を強めるために使用します。
陣痛促進剤を使う際の問題点
促進剤の誤った投与によって、脳性麻痺となる子供の症例が多数あります。
これは促進剤自体に悪い成分があるのではなく、出産時に規定以上の大量投与がされるなどの原因から、強すぎる子宮収縮が起き、胎児が酸欠状態になる・子宮が破裂するなどの事故が相次いでいるということです。
促進剤による出産予定で不安な場合は、出産前に使用について病院へ確認しておきましょう。
(Photo by:足成 )
著者: カラダノート編集部