女性のカラダの悩み
大量の経血にご注意!30代の3人に1人は子宮筋腫!?
◆子宮筋腫と粘膜下筋腫
子宮にできる良性の腫瘍のことを総称して「子宮筋腫」といいます。子宮筋腫の原因ははっきりしていませんが、ホルモンバランスの乱れが大きな原因のひとつと考えられています。子宮筋腫は腫瘍ができる部位によって、筋層内筋腫、漿膜下筋腫、粘膜下筋腫、頚部筋腫の4つに分けられます。子宮筋腫の自覚症状は腫瘍のできる部位や大きさ、数によって変化しますが、特に粘膜下筋腫は小さくても症状が現れやすい筋腫です。粘膜下筋腫は子宮内側の粘膜下にできるため子宮内膜に影響を及ぼしやすく、月経過多や月経遷延、月経痛などが起こります。
◆筋腫分娩とは
粘膜下筋腫を放置しておくと筋腫が大きくなり、膣まで達することがあります。まるで筋腫を分娩しているように見えるため、これを筋腫分娩と呼びます。粘膜下筋腫は大きくなると子宮内膜側に突出しますが、その突出率が大きくなると子宮内膜が茎のような形に引っ張られ、筋腫がぶら下がったような状態になります。こうなってしまうと、茎の部分がねじれることで大量に出血を起こしたり、筋腫の部分が膣からうまく出られずに詰まってしまうことがあり、腹痛の原因にもなります。その他にも粘膜下筋腫は不妊症の原因にもなりやすいため、小さいものでも手術することが多いようです。
◆筋腫分娩の手術
筋腫分娩の手術は難しいものではなく、日帰りでの手術も行われているようです。手術方法は、麻酔を使わずに茎を捻じり切る方法か、子宮鏡手術で筋腫を切除します。子宮鏡手術とは、子宮頸管から子宮鏡を挿入し、レゼクトスコープと呼ばれるものを用いて筋腫を切除する方法で、お腹などに傷が残らず術後の回復も早いです。筋腫の大きさや個数、その他の筋腫もあるかなどによって手術方法は変わり、病院によっては、腹腔鏡手術や開腹手術になる場合もあるようです。セカンドオピニオンなどで自分が納得のいく手術方法を選びましょう。
子宮筋腫のほとんどは、命にかかわるものではありません。しかし、症状が重い場合や粘膜下筋腫の場合は、慎重な経過観察や手術などの処置が必要です。 特に不妊治療中の方は、手術による切除を勧められる場合があります。
筋腫分娩とは?~子宮筋腫と出産について~
いまや女性の3~4人に1人が持つといわれる子宮筋腫。子宮筋腫とは子宮内にできる良性の腫瘍で、月経に依存して大きくなります。近年、初経年齢の低年齢化により子宮筋腫の発症年齢も低下し、不妊の原因となるケースが増えています。
◆子宮筋腫があっても出産できる?
不妊治療で病院を受診して、子宮筋腫がみつかることも多いと言われています。しかし基本的には、子宮筋腫があるからといって、必ずしも手術しなければいけないわけではありませんし、妊娠・出産ができないわけでもありません。子宮筋腫が不妊の原因となっている場合は、筋腫ができる場所や大きさが関係しており、その場合は切除を勧められるでしょう。
子宮筋腫は腫瘍ができる部位によって呼び方が違い、特に受精卵が着床する子宮内膜に大きな影響を与える「粘膜下筋腫」が不妊の原因となることが多いようです。子宮筋腫が小さく、無症状の場合は何事もなく妊娠・出産を終えられる方もいます。不妊で悩んでいる方、月経過多や不正出血、月経痛などで悩んでいる方は一度婦人科を受診しましょう。
◆粘膜下筋腫を放置すると「筋腫分娩」に
「筋腫分娩」とは、粘膜下筋腫と言う子宮の内側の粘膜下にできる腫瘍が放置されて大きく成長したもので、その重みで引っ張られて茎ができ、子宮外に垂れ下がったような状態になったものです。大きさや位置にもよりますが、粘膜下筋腫は子宮内膜を変形させたり血流を阻害したりするため、不妊や流産の原因になりやすいと言われています。粘膜下筋腫が筋腫分娩の状態になると、普通の子宮筋腫よりもはるかに不正出血の量が増え、貧血の原因となるようです。小さくても症状が大きい粘膜下筋腫は、腫瘍の大きさが徐々に成長している場合は特に注意が必要で、できるだけ摘出を考えた方がよいでしょう。
◆粘膜下筋腫の治療方法
粘膜下筋腫は、小さくても不正出血はじめさまざまな症状がでることが多く、不妊の原因にもなりやすいため、手術による治療を勧められる場合が多いです。手術方法は大きさにもよりますが、腫瘍が大きい場合や他の部位にも筋腫がある場合などは「腹腔鏡手術」や「開腹手術」が行われます。筋腫の大きさがまだ小さい場合は、「子宮鏡手術」や麻酔をしないで捻じり切る方法が行われます。妊娠を希望する方で、特に子宮筋腫の好発年齢である30?40代の人は、子宮筋腫の検査を定期的に受けた方が安心でしょう。
このように子宮筋腫があるからといって、妊娠や出産が出来ないわけではありませんが、リスクや不安を抱えてしまうことは事実です。小さいうちから症状が出やすい粘膜下筋腫には特に気をつけましょう。
大量の経血にご注意!30代の3人に1人は子宮筋腫?!子宮筋腫になりやすい人と
30代の3人に1人は子宮にコブがあり、子宮筋腫といわれています。
子宮筋腫とは何でしょうか?
症状や検査方法、治療方法と合わせてみていきます。
子宮筋腫の女性が多いことの背景
子宮筋腫とは、子宮内にできる良性の筋腫のことです。
筋腫自体は良性のため、治療をしないことがとても多いようです。
この子宮筋腫には女性ホルモンが大きく関わっています。
近年、なぜ子宮筋腫の女性が多いかというと下記が考えられています。
・妊娠経験がない
・妊娠回数が少ない
・妊娠が遅い
なぜこれらのことが関係しているのかと言うと、プロゲステロンという黄体ホルモンを十分に得られていないからです。
この黄体ホルモンは、子宮筋腫の増殖を抑制する作用があり、黄体ホルモンは妊娠中に多量に分泌されるのです。
そのため妊娠経験のない人は、黄体ホルモンを十分に得られていないのです。
子宮筋腫とは?
子宮筋腫とは、女性ホルモン(エストロゲン)の影響によって、子宮を形成している筋肉が増殖してできる良性腫瘍のことで、球形の硬いコブのような形をしています。
できる場所や数にはばらつきがあり、大きさも小豆粒大のものから、野球ボールくらいの大きさまでさまざまです。
人生の中でも生理のある時期の病気なので、初潮前の発症はほとんどなく、閉経後には小さくなります。
良性だとはいえ、そのまま放置しておけばどんどん大きくなります。
生理の際に、ナプキン一枚ではおさまらないほど大量の経血が出たり、鎮痛剤では耐えられない生理痛やひどい貧血に見舞われたりすることもあります。
生理中の不調などは、この子宮筋腫が原因のことも!?
生理中の不調、生理中だから仕方ないと諦めていませんか?
その不調は、子宮筋腫が原因で起きているのかもしれません。
子宮筋腫による症状
子宮筋腫のおもな症状は、生理の異常と不正出血で、過多月経・貧血・月経痛・下腹部痛・腰痛などです。
筋腫が大きくなると、周りの膀胱や直腸も圧迫されるため、頻尿や便秘などの症状も出てきます。
・経血の量の増加
・激しい腹痛や腰痛
・頻尿や便秘(筋腫が大きくなり圧迫して起こる)
・不妊(受精卵が着床しにくくなる)
これらの症状でお悩みの方は、我慢せずに一度婦人科で検査をしましょう。
治療不要な小さな筋腫であれば経過観察ですが、大きくなり子宮に悪影響を及ぼしているものは切除したりします。
薬物療法としては、黄体ホルモンをコントロールするため、ホルモン療法を行います。
子宮筋腫の検査
内診の後、確定するために超音波検査やX線CTを行うことが多いとされています。
子宮筋腫の治療法
症状がひどかったり、不妊や流産の原因になる場合に治療が行われます。
筋腫を小さくするため、生理をとめる薬物療法は更年期障害症状が出るうえ、治療をやめて卵巣機能が再開すると、筋腫もまた大きくなります。
手術となった場合、妊娠の可能性が高い30代の場合は筋腫だけをくりぬく手術も検討されます。
全摘するかは、筋腫の数や大きさ、発生部位によります。
子宮筋腫はできる場所が問題です。
筋腫が子宮の内側にできた場合が、もっとも不良とされています。
子宮筋層にできることも多いとされています。
子宮筋腫の最新の治療法
子宮動脈塞栓療法(UAE)や集束超音波療法(FUS)が、からだの負担が軽く、妊娠の可能性も残りうると注目されています。
筋腫ができる場所によっては、不妊・習慣流産・早産の原因になるともいわれています。
妊娠の検査や不妊治療で子宮筋腫が見つかるケースも多く、せっかく妊娠したのに「筋腫で流産することもある」と言われてしまう人もいるので、症状に心当たりのある人は診察を受けましょう。
最近ではさまざまな治療法が出てきていますが、適切なものを選ぶのは難しいとされています。
直接命に関わる病気ではないからこそ、じっくり考えて今の自分にあった治療法を見つけたいものです。
他にもある子宮筋腫の原因
子宮筋腫をはじめ、様々な病気にも共通して言えることですが、食生活を気をつけることです。
低脂肪のもの、そして野菜中心の食生活にすることが大事です。
乳製品などの高脂肪も控え、カフェインや飲酒も摂取量を減らすべきです。
女性特有の病気は、不妊や体調不良などを引き起こすきっかけともなります。
いつもの生理の不調と違うなと感じたら、放置せずに必ず病院を受診しましょう。
(Photo:[http://www.irasutoya.com/2013/06/blog-post_8870.html])
著者: カラダノート編集部