健康診断・健康管理
コリンエステラーゼの見方をしっかり理解しよう!この検査の方法は?病気との関係は?
コリンエステラーゼは、コリンエステルをコリンと酢酸に分解する作用があります。検査における測定方法は様々で、それによって基準値の範囲・単位は異なります。コリンエステラーゼは肝臓で合成される酵素で、この値が異常値を示す場合には、以下のような病気が疑われます。
基準値を下回っている場合
コリンエステラーゼが基準値が下回っている場合は、以下の病気を疑ってください。
急性・慢性肝炎
肝硬変
転移性肝臓がん
劇症肝炎
基準値を上回っている場合
逆にコリンエステラーゼが高い場合には、以下の病気を疑いましょう。
甲状腺機亢進症
高血圧症
糖尿病
脂肪肝
コリンエステラーゼには基準値の範囲があり、値が大きすぎても、小さすぎても問題ですが、低い値を示したときが極めて重要で、このことは肝細胞におけるコリンエステラーゼの合成能力が低下していることを意味しているのです。肝臓病のように肝臓機能が低下している場合には、ICG試験、GOT/GPTなどの血液検査のほか、腹部CT検査、尿ウロビリノーゲン、腹部超音波検査などを合わせて行うことで、肝臓の状態をしっかり検査できます。
コリンエステラーゼは、肝硬変の場合、合成能力が回復することは困難です。他方で、悪性腫瘍の末期や、低栄養のような消耗性疾患の場合でも低い値を示すので、実際にどのような病気なのか、確定診断をする上でしっかり検査を受けることが重要となります。
まとめ
コリンエステラーゼは睡眠薬や緑内障の治療薬、抗血栓剤を用いても数値が下がる場合があるので、この数値を万能だと考えず、異常値が出た場合は、先生の質問に対してできるだけ直近の行動を思い出して、正直に答えることが大変重要です。
低値も高値も危険!コリンエステラーゼ値から考えられる病気って?
コリンエステラーゼというのは真性コリンエステラーゼと偽性コリンエステラーゼに分かれており、健康診断の検査で測られているのは偽性のコリンエステラーゼの方です。
偽性とはいっても何か悪いものだったり偽のものということではなく、真性コリンエステラーゼとは違って肝臓やすい臓などにあるという違いだけです。
●3つの測り方と基準値の違い
肝機能を表す指標にはLDHなど測定方法によってその基準値が異なるものも少なくはありません。
コリンエステラーゼもそのひとつで、3つの測定方法と3つの基準値があります。
ベンゾイルコリン法では1100-1900IU/I、ブチリルチオコリン法では1900-3800IU/I、フェノールレッド法では0.6-1.2△pHという基準値があります。
ベンゾイルコリン法とブチリルチオコリン法はIU/Iで単位が一緒ですので見間違えないように気をつけてください。
●コリンエステラーゼ低値から考えられる病気
ASTやALTなどはその値が高いほど、肝臓などの病気の可能性も高いとされていますがコリンエステラーゼに関して言えばその値が低ければ低いほど注意が必要です。
コリンエステラーゼ値、つまりChE値が基準値を下回っていると肝炎の疑いが強いです。
また、非常にChE値が低いときには肝硬変、肝がんなど今すぐ命に係わる病気のケースも考えられます。
●コリンエステラーゼ高値から考えられる病気
コリンエステラーゼ値が高いときには肝臓の病気では脂肪肝の可能性が高いですが、それ以上に脂肪と関わりのある病気や腎臓の病気の危険性が指摘される傾向にあります。
例えば高血圧や糖尿病などはコリンエステラーゼ高値でよく見られる病気で、そのほかには腎臓の病気であるネフローゼ症候群もあります。
コリンエステラーゼは体内にある酵素のひとつで、健康診断の時には膵臓や肺にある偽性コリンエステラーゼを測っています。
偽性コリンエステラーゼ値は高くても低くても何らかの病気の危険があります。
コリンエステラーゼ(ChE)の検査を受ける前の注意点!自宅で出来る食事療法とは?
採血の結果などに記載されている「ChE」の項目は見たことありますか?
その数値が異常なほど低い!や、異常なほど高い!といった、驚きの結果を目の当たりにした方もいるかもしれません。
「要注意」などの注意書きをされた方もいるでしょう。このChEですが、一体どのような物なのでしょう。
◆ChEは“コリンエステラーゼ”の略し!
コリンエステラーゼとは、肝細胞のみで作られる酵素です。
このコリンエステラーゼには“アセチルコリンエステラーゼ(AChE)”と“ブリチルコリンエステラーゼ(BuChE)”の二種類があります。
【AChEの特徴】
上記で述べたようにコリンエステラーゼは肝細胞のみで作られる酵素ですが、AChEは血液の中に入って体全体へと行き渡り、神経伝達物質であるアセチルコリンのみを分解させる働きがあります。
【BuChEの特徴】
BuChEは、末梢組織や脳のグリア細胞などに存在し、脂質の分解途中であるコリンエステル類を分解させる働きがあります。
◆詳しい検査を行う前の注意点
採血の結果、ALTやASTが正常値(基準値内)でも、コリンエステラーゼの数値だけが低いといったケースもあります。こんな時にも詳しい検査を行いましょう。
しかし、妊娠中や遺伝子の要因などもコリンエステラーゼの数値を下げてしまう要因となるので、もともとコリンエステラーゼの数値は低い!といった方もいます。
一度、詳しい検査を行うことで、より明白に知ることができます。
◆自宅で出来る食事療法とは?
コリンエステラーゼの数値も食事と深く関係します。食事をする際には気をつけなければならない事も出てきます。
まずは、ご自身の体・症状に適した食事の指導を医師から聞き、毎日の生活で実際に取り入れていきましょう。
例として挙げるならば、低たんぱく・減塩・低脂肪分の食材・脂肪分が多いものは一度湯通しするなどの方法で、出来る限り余分なものを摂取しないように心がけることが出来ます。
毎日の生活で気をつける食事と、適度な運動、肝臓の機能を正常な状態にするため、補助食品として肝臓に効果的なサプリメントなどの使用・・・様々な方法で生活の中に取り入れることが出来ます。
採血などの検査結果をみて「ChE」という表記だけで「よく解らないから、放っておこう」の判断はとても危険です。
チェックがついていたり指摘されるようであれば積極的に受診をしましょう。
聞きなじみのないコリンエステラーゼ(ChE)の項目…この数値で何が分かるの?
健康診断の結果をよく見ると、いろんな項目が並び、どれも難しくて普段聞きなじみの無いものばかりです。その中で“ChE”という項目があります。この項目とは一体何なのでしょうか?
この項目の数値が低い場合・高い場合、どんなことが言えるのでしょうか。
◆“ChE”って何?
ChEの項目は、コリンエステラーゼと言われるものです。コリンエステラーゼとは肝細胞だけで作られる酵素のことで、血液中に放出され、体全身に存在する酵素です。
◆数値が低い場合には?
数値が低い場合に考えられる事とは、肝機能が低下している可能性があります。
肝機能が低下すると、コリンエステラーゼを作る機能も低下してしまうので、血液に放出されるコリンエステラーゼも少なくなってしまいます。故に、数値が低く出てしまいます。他には以下のような病気も考えられます。
・ 肝機能障害
・ 悪性腫瘍
・ 心筋梗塞
・ 慢性消耗性疾患
・ 慢性感染症
・ 栄養障害
・ ChE阻害薬
◆数値が高い場合には?
数値が高い場合に考えられる事とは、栄養過多による脂肪肝が原因で、コリンエステラーゼが沢山作られてしまい、血液中にも沢山放出されてしまう・・・といった場合があります。このコリンエステラーゼは肝機能だけでなく、脂質代謝にも深く関係します。
他には以下のような病気も考えられます。
・ 過栄養性脂肪肝
・ 糖尿病
・ 肥満
・ ネフローゼ症候群
・ アルコール中毒
・ 気管支喘息
・ 悪性貧血
・ 本態性家族性高ChE血症
様々な病気が隠れている可能性があります。あまり聞きなじみのない項目であっても、数値が高いと危険なものや、数値が低いと問題無いとされるもの・・・様々ですが、このChEは低くても、高くても異常があるとされています。
数値が基準値内でない場合には要注意が必要です。一度医師に相談をし、適切な生活の指導を受けてみましょう。
(Photo by:http://www.ashinari.com/2013/03/16-377307.php?category=170)
著者: カラダノート編集部