育児
新生児や乳幼児によく起こるふたつのヘルニア 鼠径ヘルニアと臍ヘルニア
ママは男の子の体については、女の子の体以上には詳しくないと思います。
そんな時こそパパの出番ですが、ママ自身も男の子の体、特に性器に起こる病気について知っておく必要があるでしょう。
ふたつのヘルニア
新生児や乳幼児の体に起こる疾患として、よく見られるものに二つのヘルニアがあります。以下に見てみましょう。
◆鼠径(そけい)ヘルニア
鼠径ヘルニアは小児での発症が最も多い疾患で、小児の外科的疾患の中でも最も多いものです。本来ママのお腹の中で、精巣がお腹から睾丸の袋の中に下がってくる際に通路が出来上がります。
この通路が開いたままになっているとこの空間に腸などが出て脱腸してしまい、鼠径ヘルニアとなります。
どう気づく?
多くは鼠径部が肥大したことで気が付くようです。家庭内での発生頻度が高く遺伝性も疑われるため、そこからヘルニアの疑いを持つことも多いようです。子ども自体にも不機嫌や寝つきの悪さなどの症状がみられたり、痛みが自覚されたりします。
どう対処すればよい?
鼠径ヘルニアの場合、1歳以下では自然治癒の余地がありますので、1歳まで待って治らなければ手術という場合もありますし、脱腸している部分がダメージを受けている可能性を考えてすぐに手術をしてしまう場合もあります。
◆臍ヘルニア
臍ヘルニアは鼠径ヘルニアの次に多く見られるヘルニアです。臍帯付着部分の閉鎖不全が原因で、激しく泣くなどの腹圧に力が入ることが関係して腸管がヘルニア口から脱出します。
どう気づく?
うまれてすぐは目立ちませんが、2~3ヶ月頃になると症状が見られ始めます。円形のふくらみを臍部分に認めることができます。
どう対処すればよい?
以前は95%は4か月頃から小さくなりはじめ1歳になる頃には自然に治るとされていましたが、最近はヘルニアの出方が大きい場合は早期に綿球をあてて絆創膏固定する、積極的な治療が推奨されています。これは将来的にでべそになったり皮膚がたるんだりすることを防ぐ目的もあります。
ヘルニアは見た目でわかりやすいため、ママやパパが気づいて心配し、医師に相談することが多いようです。
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(Photo by:足成 )
著者: カラダノート編集部