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どうしたらいい?引きこもりからの脱出!-体力づくり編・アルバイトから始める仕事編-引きこもりになりやすい人とその原因!引きこもりの陰に隠れた精神疾患とは
引きこもりになっている間はあまり気づかないのですが、実は引きこもっていると体力が異様なほどなくなってしまいます。
部屋の中や家の中だけでの移動なら、1日数百歩も歩かないからです。
ですが、体力のなさは仕事をする上でもデメリットになりやすいので、引きこもり脱出をするためには体力をつけることも重要です。
ウォーキングで体力回復
引きこもりからの脱出のための運動プランでまず第一にやりたいことは、ウォーキングです。
引きこもりの方はとにかく歩数が少ないので、1日に4000歩程度は歩くようにしてください。
4000歩歩くとなると外に出なくてはいけないので、必然的に外の環境に慣れるというメリットもあります。
人目が気になる場合、安全をよく考えたうえで夜中に歩くことも検討してみてください。週に4-5回、4000歩以上のウォーキングをしてみましょう。
筋トレでおすすめなのはスクワット
まだ外に出て歩くのはちょっと抵抗がある、という方には筋トレをおすすめします。
さまざまな筋トレの中でも全身の筋肉にアプローチできるという意味で、スクワットは特におすすめ度が高いです。
足を肩幅より少し開いて、頭の後ろで手を組んでゆっくり腰を落とすだけの簡単な筋トレですが効果は高いです。
ポイントとなるのは膝を足先より前に出さないこと、息を止めないで行うことの2点です。
引きこもりからの脱出のための体力作りは毎日続けることが非常に重要です。筋トレとウォーキングの組み合わせで、週に1回も休まないようにしてください。
そうすると運動することに体が慣れてどんどん体力がつき、体力がつけばさらに運動しやすくなり、さらに体力がつく良いスパイラルに入り込めます。
1日1回でもよいので筋トレをする、といったところから始めてみるのもひとつの方法です。
引きこもりからの脱出!-アルバイトから始める仕事編-
引きこもりから脱出するために大事なことと言えば、やはり仕事を始めることです。
仕事を始めれば収入が入るだけではなく、自尊心を回復することも出来ます。ですが、いきなり仕事を始めようと思ってもハードルが高いと感じる方も多いです。
そこで、アルバイトの選び方や仕事への取り組み方を紹介します。
●単純作業からスタート
引きこもりになった、長い間引きこもりだったということは他人との付き合いに慣れていない可能性が高いです。
いきなり接客や電話応対を必要とする仕事に就いてしまうと、人との付き合いに耐えきれずに、再び引きこもりになる可能性があります。
ですので最初は倉庫作業、新聞配達、データ入力などの単純作業から引きこもり脱出のための仕事を始めてみましょう。
●生活時間に合ったバイトを探す
アルバイトをしよう、これで引きこもりから少しずつ社会復帰をしたいと考えているなら、自分の生活時間に合ったバイトを探すことを意識してみてください。
生活時間が夜型なら、最初のアルバイトは夜に仕事をする形を取ります。
いずれ正社員として働きたい会社は昼型の会社の可能性もありますので、『働く』ことに慣れたら次は『働く時間』に慣れていきましょう。
●引きこもりが仕事をするために
以下に、最終的に正社員で社会復帰をするまでの注意点をまとめてみました。これをもとに出来るところから始めてみてください。
1. 自分の生活時間を見て、単純作業などのアルバイトを探す
2. 最初は3-4時間の短時間バイトがおすすめ
3. 体力がついて、余暇を楽しめるくらいになったらバイトの時間を伸ばす
4. バイトの時間が6-7時間でも余暇を楽しめるくらいになったら時間変更を考える(昼型職種を探す)
5. 人とコミュニケーションを取る仕事に応募してみる(郵便局や試験監督などがおすすめ)
6. そこでの仕事に慣れたら、正社員への転職を考える
引きこもりから社会復帰するためには段階が必要です。無理をせずに、階段を上るような気持ちで少しずつ社会復帰していきましょう。
どんな人が引きこもりになりやすい?引きこもりになりやすい人とその原因
引きこもりを早めに見つけて対処するために、どんな人が引きこもりになりやすいのかを見ていきます。
●いい子が怒りを隠す
引きこもりになってしまう理由の一つとも言われるのが、『怒りの抑制』です。
世間的に見ると手がかからない、親の言うことをよく聞くいい子は怒りの出し方をあまり知りません。
怒ることは悪いことだから我慢しなければならないが、外に出るとどうしても怒りや憤りを感じるために引きこもって自分の怒りに対処します。
このことから、感情をあまり表に出さない手のかからない子は、何かのきっかけで引きこもりになる危険性があると言えるでしょう。
●特定のトラブルからの引きこもり
学生の引きこもりの原因としてよく見るのは、『いじめ』による引きこもりです。
社会に出てもいじめはありますし、上司とのトラブルなどで引きこもりになる方もいます。
いずれにしても、特定のトラブルから周囲を『怖いもの』として認識して引きこもりになる可能性がある、と考えてください。
もしもお子さんがトラブルに遭っているなら、心の傷が浅いうちにトラブルの原因から引き離す、生活をやり直すことを考えてみましょう。
●両親の圧迫感
大人が引きこもっているならそれは本人の責任だという意見もありますが、両親の影響はやはり少なからず存在します。
特に父親の威圧感、母親の神経質な面は子どもが委縮して『外は怖い』とトラブルに遭った時と同じような考えにさせがちです。
夫婦の会話を出来るだけ持って、子どもが何を考えているのか、言うことを聞くいい子というだけではなく、何が好きで何が嫌いな子なのかをよく観察してみてください。
引きこもりになりやすい子は表面上はいい子であることが多いので、親御さんもそれほど心配せず育ててきたケースも少なくはありません。
引きこもり初期のうちにトラブルや家庭内の問題を解決して、本人が出てきやすい環境づくりを心がけましょう。
引きこもりは二つに分けられます!心の引きこもり・社会的な引きこもり
引きこもりの状態に至るには様々な要因が関係しています。
感情的な要因や精神的な要因、あるいは疾患的な要因が関係して引き起こされている場合もあるのです。
引きこもりは二つに分けられます
引きこもりは「心の病気による引きこもり」と「社会的引きこもり」に大別することができます。どういった部分で引きこもり定義の線引きをするかによって、どの状態が引きこもりに入るのかはまた違ってきます。
心の病気による引きこもり
統合失調症やうつ病、パニック障害、社会不安障害などの精神疾患を生じていて、疾患が原因で社会的、対人的な場面で不都合が生じたり、そこから人と接することに恐怖心や不安感、抵抗感を感じることで引きこもりになる場合があります。この場合、原因となっている心の病気を治療することで、改善をはかることができます。
社会的引きこもり
心の病気によるものかと疑って治療を受けても治療効果がなく、心の病気を第一原因としない引きこもりで、親や社会からのプレッシャー、いじめ、学業不振、失敗体験などがきっかけになって起こるのが社会的引きこもりです。
この社会的引きこもりは家族間の関係が崩壊しているような家庭で見られるものではなく、平均的な何の問題もないように見える家庭で多く見られます。社会的な引きこもりの場合、関わりの度合いを気をつけなければなりません。放っておいても治りませんし、過度に関わろうとしても本人の成長の妨げになります。精神科医や心理カウンセラーなどに相談しながら、本人の人間的な成長を待ち続けることが必要です。
引きこもりという言葉自体がはっきりと際立っておらず、ここから先が引きこもりで、ここまでは引きこもりではないと線が引けるわけではありません。そのためこれ以外に分類される引きこもりもあるかもしれないのです。
引きこもりの陰に隠れた精神疾患 引きこもりから二次的に精神疾患を発症することも!?
厚生労働省が定義する引きこもりは、「精神疾患を原因としない」となっています。しかし実際、家族の中の誰かが引きこもりの状態ならば精神疾患が原因でも原因でなくても、あまり変わりはありません。
ここでは引きこもりと疾患について書いていきます。
精神的な不調で引きこもりになっている場合は、カウンセリングや薬物治療によって疾患を治療していくことが、引きこもりの状態を改善させるのには重要になります。引きこもりの状態では精神疾患と以下のようなつながりがあります。
引きこもりから二次的に精神疾患を発症
人間関係などのストレスを避けるために引きこもっている場合でも、引きこもった状態の不健康な生活が長くなると、実際に体の不調が出てくる場合があります。
精神疾患というと心のあり方が疾患の原因になる印象が強いかもしれませんが、実際は脳の機能障害など体の不調が大きく関係します。
ですから、不眠や憂鬱、同じ動作を繰り返すなどの精神疾患が疑えるような症状があるときは、精神科などを受診してみるのがよいでしょう。
精神疾患や発達障害が強く影響して引きこもりに!?
何らかの精神疾患や発達障害が原因で、社会的な環境から自分を守ろうとして引きこもっていることもあります。
これは原因が疾患と分かっている分、対処がしやすいでしょう。
精神疾患や発達障害の例としては以下のものがあります。
・統合失調症
・うつ病
・強迫性障害
パニック障害
・社会不安障害
・高機能広汎性発達障害
・軽度の知的障害
ただし、こうした疾患の場合は、治療すればすべてOKということではなく、特に発達障害などとなるとその後の支援も重要になります。
精神疾患や発達障害が疑われたら、疾患の有無を家で心配するよりも、一度医療機関などに相談してしまう方がよいでしょう。
そこですぐに治療を受けると決断しなくても、病名や医師とのつながりができることで対応の仕方や安心感が違ってきます。
(Photo by: http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部