気になる病気・症状
自力はNG!痛みはわずか!耳垢栓塞の除去治療は医療機関で!
耳垢栓塞(みみあかせんそく)とは耳垢が固まって、耳の穴を栓のようにふさいでしまう症状のことです。さまざまな原因がありますが、一度出来てしまうと自分で取り除くといってもなかなか難しくなります。耳鼻科に行って除去をしてもらうのが一番いいでしょう。
では、耳鼻科ではどのようにこの耳垢栓塞を取り除くのでしょうか。
耳垢をふやかす点耳薬を入れる
かちかちに固まってしまっている状態の栓を、いきなり抜き出そうとすると耳の壁にもひっついてしまっているので、傷をつけてしまったり、痛みが強くなってしまったりします。なので、一度耳垢をふやかす薬液を耳にたらして、それから処置を行います。
ふやかすために一度帰宅して、点耳してもらい、翌日以降に耳垢を取る処置を開始します。
やわらかくなった耳垢を吸い取る
基本的には吸引で耳垢を吸い取ります。
一度に取れるようであればそのほうがいいのですが、量が多いなどの理由で一度に取りきれない場合は数回に分けて処置をします。ふやかす薬をつけて吸引の作業工程を繰り返す場合もあります。
吸引で取れなければ医療用ピンセットなどで取り出すこともあります。医師の技量にもよるかもしれませんが、このときに痛みはほとんどありません。
以上が基本的な処置の流れです。子供などの場合、暴れることもあるので数人でおさえつけて処置することもありますが、やっていることは同じです。
また、老人の場合、栓塞をとりのぞいた後にめまいを起こす人もいます。付き添いの人がいる場合は帰宅時の危険などが軽減されるので一度に処置しますが、そうでない場合は数回にわけて処置を行います。
耳垢栓塞除去は家では難しい?!知っておくべき耳垢除去の時間と費用
耳垢とは耳にたまる「あか」のことで誰の耳にでもあります。しかし耳垢を溜めすぎると耳から耳垢が取り出せなくなってしまう場合があります。
この状態を「耳垢栓塞(みみあかそくせん)」といいます。
耳垢塞栓になってしまった場合にどうすればよいか、まとめました。
●耳あか除去で耳垢栓塞を治す
耳垢栓塞の治療法と言えば耳あか除去です。溜まって詰まってしまった耳あかを機械で取り出すのが、耳垢除去という方法です。
耳垢除去のためにはまず耳垢をふやかして、その後やわらかくなった耳垢を吸引します。ピンセットで耳垢をそっと剥がすように取ることもあります。
ちなみに、耳の皮膚が弱い子供やお年寄りなどは、耳垢を優しくふやかす必要があるため時間がかかります。そのため、溜まった耳垢に薬を家でつけてこなければいけないケースが多いようです。
●時間は数分から20分程度
耳垢除去にかかる時間は決して長くはありません。というよりも、長い間耳にあれこれの機械を入れておく方が負担が大きくなってしまうので、サッと行います。
早ければ数分、耳垢が硬くなっている場合は、薬液を入れて15分程度待った方がよいので最終的に時間は20分くらいになります。
いずれにしても手術などとは違って麻酔も必要ありませんし、痛みもほとんどないので、時間が長いから苦痛と感じる方は多くはないでしょう。
●費用は片側300円、両側450円
耳垢栓塞除去(複雑なもの)という診療報酬点数の規定があり、そこでは片側100点(1点=10円)、両側150点となっています。
3割負担にするとそれぞれ300円と450円、乳幼児だと50点加算になるので3割負担なら450円と600円です。その他に初診料、再診料などがかかります。
耳垢栓塞の治療法である耳垢除去は、無駄に動いたりしなければすぐに終わる施術です。
ただ、お子さんの場合は耳への不快感や病院への恐怖感から動くこともあるので、スタッフが抑えながら安全を確保して耳垢除去します。
無理やりはNG!「耳垢栓塞」の除去は医療機関で!
耳垢を溜めすぎると取れなくなった状態を「耳垢栓塞」といいます。こうなってしまうと、自力での除去は難しくなります。この状態になると耳垢が耳穴を完全に塞いでしまい、【難聴や痒み、めまい】などが起こします。
プールなど耳に水が入るような場合では特に、溜まった耳垢が膨張して耳垢栓塞が生じやすく、注意が必要です。
速やかに病院へ
耳垢栓塞は生じたら、耳鼻科に行って簡単に摘出してもらえるので、発症したからと言って重大な病気に繋がることはありません。しかし、耳の内部が塞がることで、中耳炎など病気の発見が遅れたりすることがあります。
また耳が急に聞こえなくなったことに焦りを感じ、急いで耳垢を除去しようとして、外耳道(耳の外側から鼓膜までの通路)を傷付けてしまい、炎症や感染を引き起こす原因になることもあります。
ここでは、耳垢栓塞を防ぐための対策を、具体的にご説明していきたいと思います。
耳垢栓塞になる原因
耳垢栓塞になる方は、最近では殆どが「耳掃除」の行い過ぎによるものである、と言われています。通常、耳垢は放置しておけば自然に脱落していくものであり(乾性耳垢の場合)、掃除の必要は無いと言われています。しかし中には耳掃除が習慣になっている方も多く、取りきれない耳垢が奥へ奥へと押し込まれていき、気づいたら耳が聞こえにくくなっているという場合も多いようです。
特に 湿性の耳垢は、栓塞を起こしやすいと言われていますので、自己の掃除方法には注意が必要です。
そもそも、耳垢とは何か?
耳垢とは、外耳道に存在する汗腺、皮脂腺などからの分泌物や古い皮膚細胞、また粉塵などが混ざったものと言われています。生じる部分は、 外耳道の外側3分の1のみなのでこの部分だけを掃除すれば良いことになります。
また、耳垢が溜まっていると不衛生だと言われますが、実際は殺菌作用があり、感染症を防ぐ上で大切な役割を担っています。
<耳垢の役割>
1)殺菌作用がある…
pH5.0程度の酸性で、またリゾチームと言う細菌の細胞壁破壊作用のあるタンパク質分解酵素を含んでいるので、多少の菌なら殺菌が可能。
2)皮膚の保護作用がある…
脂肪が含まれているので、外部刺激や乾燥から保護する作用がある。
また耳垢には2種類のものが存在し、どちらのタイプになるかは遺伝によって決まります。
<耳垢の種類>
◆乾燥したかさぶたのような「乾性耳垢」
◆湿度のある粘土のような「湿性耳垢」
があります。
日本人の約8割は乾性であると言われており、湿性の方が少数派のようですが、他国も含めると、白人・黒人の方などはほぼ湿性であり、珍しくはないと言えます。
湿性の方が耳垢腺の数が多く、やや掃除の回数を増やした方が良いと言われていますが、自己では2週間に1度、耳鼻科では年に2~3回程度取ってもらうだけで問題は無いとのことです。
具体的な耳垢のケア方法とは?
耳垢のケア方法は、毎日のケアと、溜まった際のケアの2種類に分けて行います。
<耳垢のケア方法>
風呂上りの、耳垢が柔らかくなった時に、綿棒でそっと入り口を軽く滑らすように拭く。
より予防したい方は、綿棒の綿部分(1cm)の付け根に輪ゴムを巻いて、内部まで入らないようにして掃除する。
<耳垢が溜まっていると感じたときのケア>
◆乾燥性耳垢の場合…綿棒をベビーオイルなどで少し濡らして拭く。
◆湿性耳垢の場合…オキシフル(消毒液)を付けた綿棒で拭く。
※痛みが出ている場合は自分で取るのを止め、耳鼻科を受診することが必要です。
耳垢栓塞が恐いのは、やはり子供さんに生じた際に耳に違和感を感じて引っ掻いてしまい、感染の原因になることです。初めは軽い痒み程度であっても、後に悪化すると真菌など酷い痒みに悩まされるようになる可能性もあります。
まず出来ることは、プールなどの前日に耳掃除を過度に行わない、定期的に耳鼻科で検診を受けるなどして予防しましょう。
耳垢栓塞ってどんな病気?家庭でもとれる?病院ではどうやってとってくれるの?
いつも気軽にケアができる耳掃除。実は耳垢が大量に耳に残り、耳に栓をする形になってふさいでしまうことがあるのをご存知でしょうか?今回は、そんな耳垢によって引き起こる病気についてご紹介します。
耳垢栓塞(じこうせんそく)って?
耳垢栓塞(じこうせんそく)とは難聴の一種で、文字の通り耳垢が詰まってしまった状態です。そもそも耳垢は外耳の分泌物とホコリなどが混ざってできるもの。この耳垢ができすぎた時や、できた耳垢が深く押し込まれたときなどに耳垢栓塞の状態になります。
しっとり耳垢さんに多いこの病気
耳垢はその人の体質によって、2種類あります。ひとつはしっとりと湿気のある耳垢で、もうひとつはカサカサの乾燥した耳垢です。日本人には乾燥した耳垢のタイプの人が多いのですが、耳垢栓塞になるのはしっとりと湿気のある耳垢タイプに多く見られます。
耳垢がつまる原因は?
耳垢は徐々に出てくるので、いきなり詰まることはありません。しかし、耳垢掃除をしていなかったり、耳垢を奥に押し込んだりしてしまうことで、耳垢栓塞になります。
うまれつき耳垢が多い場合も
人によっては生まれつき必要以上に耳垢が作られてしまうことがあります。耳垢が多すぎるのでなかなか上手にとれず、取れなかった分がかたくなってしまい、さらにとりにくくなります。その結果、耳垢が詰まってしまいます。
こんな症状が起こる
耳垢栓塞になったとき次のような症状があります。
・なった方の聴力が落ちる
・耳が詰まったような感覚がある
・痛みがある
・耳鳴りがする
両耳に起こることはまれで、片耳だけに違和感を覚えて耳垢栓塞に気付くことが多いようです。ただ症状が出る頃にはかなり進行した状態で、最初は無症状のことがほとんどです。耳垢を取り除けば症状はなくなります。
もしもの時に知っておきたい治療方法
病院で診てもらえば、お医者さんにとってもらえるでしょう。場合によっては家庭での対処法を指導されるかもしれません。
家庭での除去方法
耳垢を柔らかくするためにベビーオイルなどを使用します。これを綿棒に含ませ優しく除去します。ただしこれは非常に状態が軽い場合です。完全にふさがって硬くなっている状態で、無理に家庭で処置してしまっては、悪化させることがあります。お医者さんにかかって、家庭での方法を指導されたときだけにしておきましょう。
病院での除去方法
場合によって違いますが、いくつかの段階を踏んで治療をしていくこともあります。
・耳垢を柔らかくする
硬くなった耳垢や量の多い場合には、耳垢を柔らかくする薬が処方されます。これを事前に家で何度かつけ、耳垢を柔らかくして準備をしておいてから、病院で処置してもらいます。
・吸引など
やわらかくなった耳垢を吸引の器具などをつかって摘出します。場合によっては量が多かったり、痛みを伴うこともあります。そのときには数回に分けて通院する必要があるかもしれません。たかが耳垢と思うかもしれませんが、耳垢がある分中がどうなっているのか分かりません。傷がついているのに無理に処置をすれば悪化させてしまうこともあるので、慎重に除去をします。
・薬
もし耳垢を除去した後に外耳道に炎症などが見つかれば、除去が終わった後に抗菌剤などの薬物が使用されることもあります。
掃除のし過ぎは注意
次耳垢栓塞にならないためには、定期的な耳の掃除が必要です。ただし再発が怖いからと言って、耳垢がほとんどないのに掃除をしすぎれば傷つけてしまう可能性があります。耳がきれいなのに掃除をする人には「耳の中がかゆいから」という方が多いようですが、それは少し我慢してみてください。
また、耳垢栓塞は思っている以上に大量の耳垢が奥の方まで入り込んでいることがあります。これは耳垢があるというだけの問題ではなく、耳の異変に気づけなくなるのも問題です。特に子どもは中耳炎などになりやすいですから、ママパパが定期的に確認してあげましょう。
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著者: カラダノート編集部