妊娠・出産
出産後のトラブル~子宮復古不全とは
出産後のトラブル~子宮復古不全とは
出産後、子宮が元に戻ろうと収縮し、悪露という内容物を排出しながら回復にむかいます。6週間ほどで妊娠前の大きさに戻り、悪露も1ヶ月くらいでおさまってくるようです。この働きが妨げられた状態を子宮復古不全といいます。
○原因
胎盤や卵膜の一部が排出されずに残っていたり、子宮内の感染が原因である場合があります。尿や便がたまっていることが原因である場合もあります。血液検査や尿検査、エコーなどで診断します。
○症状
子宮内や産道の傷口がふさがりにくく、出血が長引き、貧血の症状を引き起こすことがあります。残存物がポリープ化し、大出血をおこすことがあります。触診すると、子宮が異常に大きくやわらかい状態になっており、子宮底の高さも高くなっています。また、感染症などの誘発要因にもなるため、発熱や子宮の痛みがあれば要注意です。
○治療
順調な排尿や排便を心がけます。また、子宮の復古を促すために、安静にし過ぎず、適度に動くようにします。授乳することで子宮の収縮も促されます。多くの場合子宮収縮剤を1~2週間投与します。場合によっては人工的に内容物を取り除き、感染予防のために抗生物質を投与することもあります。
貧血を起こしているようであれば鉄剤も投与します。完治するには状態にもよりますが、数か月から数年と、比較的長期にわたることが多いようです。産後は通常6~8週間で子宮が妊娠前の状態に戻るようですが、1か月経過しても赤い血のような悪露が出る場合は病院で診察を受けましょう。なお、診てもらう科は産科になります。
悪露の状態などに注意しながら医師の指導のもとしっかり改善して行きましょう。
(Photo by: [http://www.ashinari.com/2012/09/09-369613.php])
著者: カラダノート編集部