気になる病気・症状
外耳炎を放置するとどうなるの?耳掃除のやり過ぎで内部に炎症!
耳は外側から外耳・中耳・内耳となっています。最も外側にある外耳は実際に指などでも触れる部分です。
その外耳に炎症が起きるのが外耳炎という病気ですが、この外耳炎はほうっておくという方も多いです。
●外耳炎は放っておいても大丈夫なの?
実は外耳炎の多くは放っておいても治ると言われています。耳かきや爪で一時的に傷がついて外耳炎になりますが炎症がひどくなければ自然回復するからです。
放っておいたからといって重篤な病気に進行する可能性は極めて低い病気が外耳道炎といえるでしょう。
●こんな外耳炎には注意!
外耳道炎は軽症の場合は放っておいても問題ありませんが症状によってはやはり病院で治療した方がよいです。例えばできものがある場合は中に膿がたまっているので膿を取り出す施術を行った方が治りは当然早いです。
また、繰り返し起きる外耳炎には注意が必要と言われています。外耳炎が何度も起きるということは免疫機能が弱っている可能性もあるからです。
糖尿病の場合にも外耳炎を何度も引き起こすといわれていますので短期間に何度も外耳炎を繰り返すようなら病院を受診してください。
●病院での治療法
外耳炎を耳鼻科で治療するときには抗生物質の服用、患部消毒が中心です。時間のかかる手術などをすることはほぼなく、できものの膿を出す簡単な施術程度ですので安心してください。
外耳炎の多くは放っておいても自然治癒します。ただし、膿が出来ている場合や何度も外耳炎を繰り返す場合は病院で治療を受けた方がよいです。
2種類の外耳炎~限局性外耳炎とびまん性外耳炎の違い
耳の一番外側にある外耳に炎症ができる外耳炎は2種類に分かれています。2種類の外耳炎と治療法を見ていきます。
●限局性外耳炎、びまん性外耳炎
外耳炎は限局性外耳炎とびまん性外耳炎に分かれています。限局性外耳炎では傷のついた部分を中心とした炎症のみです。
一方でびまん性外耳炎の場合には外耳全体に炎症が広がっている状態を指しています。
症状の重さから言えば限局性外耳炎よりもびまん性外耳炎の方がひどくなることが多いです。
●症状・治療はほぼ同じ
限局性外耳炎でもびまん性外耳炎でも症状や治療にはそれほど大きな違いはありません。
まず外耳炎の症状として見られる耳の痛み・かゆみはどちらにも見られます。ただし、びまん性外耳炎の場合は痛みやかゆみの範囲が限局性外耳炎よりも広い場合が多いです。
痛みがひどくなると顎を動かすのもつらいくらいになることもあります。
そして、治療では外耳の消毒と抗生物質の投与を行います。軽症の外耳炎では放っておいても治りますがやはり消毒をしておいたほうが治りが早いです。
抗生物質の投与は外耳全体に炎症が広がっているびまん性の外耳炎の治療によく用いられます。
●後遺症の心配はほぼなし
限局性外耳炎にしてもびまん性外耳炎にしても後遺症の心配はほとんどありません。外耳より内側にある中耳、内耳、聴神経に影響を与えるケースはまれですので安心してください。
外耳炎は限局性外耳炎とびまん性外耳炎の2種類に分かれています。限局性外耳炎は一部に炎症が、びまん性外耳炎は全体に炎症ができるのが違いです。
外耳炎を防ぐために知っておきたい!イヤホンの洗い方♪イヤホンは清潔に!
音楽を聴くのに使う方も多いイヤホンの素材は、耳に合っていないとアレルギー性の外耳炎を起こす可能性があります。また、イヤホンをきれいにしていない場合にも外耳が不潔になりやすく、傷がついて外耳炎を引き起こすこともあるのです。
外耳炎予防のためにイヤホンの洗い方を紹介します。きれいにしても耳が痛い場合は、イヤホンの素材を見直してください。
●耳に入る部分は布拭きが基本
イヤホンは水につけると壊れてしまうので、耳に入る部分を布で拭くのが最も適切な方法です。乾いた布ではなく、せっけんやぬるま湯をつけた布で拭くことでごみや埃が取れるようになります。
●カナル型イヤホンのお手入れ
カナル型イヤホンというのは、耳に入れる部分がラバー状になっているイヤホンのことで、音に臨場感が出ることから愛用者も少なくはありません。イヤホンの基本のお手入れを守りつつ、カナル型イヤホンのお手入れでプラスするべきところを紹介します。
1.ラバー部分を取り外す
2.ウェットティッシュかせっけんやぬるま湯をつけた布で拭く
3.拭くときには小さめの布・ティッシュを綿棒などに巻き付けるとやりやすい
4.空洞部分にはこよりにしたウェットティッシュを差し込む
5.室内でイヤホンを乾かして終了
このようなお手入れを最低でも週に1回は行った方がよいと言われています。特に夏場はイヤホンも中にある耳も蒸れやすいので、しっかりお手入れしないと湿疹が出来ることもあります。
イヤホンをお手入れすることによって外耳炎を予防できるメリットの他に、音がよりクリアになるというメリットもあります。イヤホンを拭いたりしたことがなかったという方は、今日からでも試してみてください。
スイマーズイヤーとは?~水泳をする前に気をつけること~
スイマーズイヤーについて
スイマーズイヤーという言葉聞いたことありますか?水泳をしている方なら知っている方も多いと思います。
水泳で外耳炎になる状態の事をいいます。
そもそも外耳炎とは、外耳道に起こる炎症です。
外耳道とは、耳から鼓膜までの間で、あまり深くないところが外耳道です。
外耳道に傷がついていた場合に、プールに入ったら外耳炎を発症しやすい状態へとなります。
水中には細菌が多いからです。
夏場は特にプールや海水浴に行く機会が増えますので、気をつけなければなりません。
外耳炎の主な症状
・耳の中の痛みや痒み
・耳だれ
・耳たぶをつまむと痛い
・耳が塞がったような感じで、聞こえが悪い
・耳鳴り
更に症状が悪化すると、リンパが腫れることもあります。
痛みが強い場合は、痛み止めが処方され、外耳道をきれいにする為にも点耳薬を使用します。
化膿している場合など抗生物質を使って、炎症を鎮めたりもします。
外耳道は絶対放置しない!!
外耳道が軽度の場合は、患部を清潔に保つことで治癒します。
しかし中度から重度(膿が溜まったり炎症がひどい状態)になると話は別です。
中度・・・炎症がひどくなりはじめ膿が溜まるようになります。耳だれがでるようになります。日を追うごとに臭いがきつくなります。
重度・・・膿がたまった状態を放置しておくと、更に炎症は悪化します。どろっとした耳だれがでます。
この状態を放っておくと聴覚の低下へとつながります。
また、重度の状態では外耳道にカビが発生することもあります。耳の鼓膜の前が腫れあがると、激痛で夜も眠れない程です。
水泳をする前に気をつけること
水泳をする前日などに耳かきをしない様にして下さい。
傷をつけない様に耳かきをするには、綿棒がベストです。耳垢は自然と排出されるので必要以上の耳かきは不要です。
もし外耳炎の症状が現れたら、必ず軽度の段階で早めに治療を開始しましょう。
耳掃除のやり過ぎで内部に炎症!「外耳道炎」を引き起こす!
耳掃除のやり過ぎが原因「外耳道炎」の予防について
夏場、子供さんがプールに入る機会が多くなると思いますが、その際に気をつけたいことが「耳垢を取りすぎないこと」です。
耳垢が生じさせる害として、よく言われているのが『プールの水が耳に入ると、細菌が溜まった耳垢に住み着いて炎症を起こす。時には中耳炎を引き起こすこともある…』というお話です。 しかし、実際には耳垢に細菌が住み着くといことはなく、耳垢は酸性の性質を持っており、抗菌作用があるので、適度に残っている分にはむしろ耳に良いとも言われています。
耳掃除の際に、最も気をつけるべき病気は「 外耳道炎」です。これは耳の内部(外耳道)を傷つけてしまうことで、細菌に感染し発症するという病気です。 外耳道炎は、酷くなると真菌症(カビが発生する)にも発展し、我慢できないほどの強い痒みや痛みが生じますので、症状が軽度のうちに治療することが必要と言われています。
(※「中耳炎」に関しては、鼻から水を吸引してしまった際に、鼻と耳を繋ぐ「耳管」を通って、鼓膜の内部(内耳)に水が溜まって細菌感染を起こす病気ですので、耳垢とは直接的には関係がないと言えます。)
外耳道のどの部分を掃除すればよいのか?
耳の内部は、主に3つのパートに分かれていて、それぞれを外側から「外耳」「中耳」「内耳」と言います。1)外側から鼓膜までの通路を外耳道、2)鼓膜から内側が中耳、3)骨の内部に存在する部分を内耳と呼びます。
外耳道の長さは約3cmで、外側から1cmの触ると柔らかい軟骨で出来た部分に「耳垢腺(汗腺)、皮脂腺、毳毛(ぜいもう)」という組織が存在します。奥の残り2cmは硬く骨によって出来ており、ここには耳垢腺が存在していません(=耳垢が通常溜まらない)
耳垢は、耳垢腺と皮脂腺から作られており、分泌される水分や皮脂、また剥離した表皮(表皮細胞)や外部から侵入した塵埃などが混ざって出来たものです。つまり、 掃除をする際には、この入り口1cmの部分だけを優しく拭き取れば良いと言われています。
外耳道炎によって生じる症状とは?
外耳道炎は、その部分に傷や炎症が出来ることで、細菌が侵入することで引き起こされますが、その症状には次のものがあります。
<初期症状>軽い痒みや痛み
<進行症状>ブドウ球菌などが感染することによる、夜寝られない程の激しい痒みや痛み、耳だれや耳鳴り、難聴など
<重度症状>真菌(カビ)感染による、我慢できない激しい痒みや痛み( 白っぽく粘性のある耳だれが大量に出る)
自分で行える、外耳道炎の予防策とは?
外耳道炎を予防するために、自分で行える対策ですが、大切なのは耳掃除を2週間に1度程度に控えておくということです。
耳垢には2種類あり、1)乾性耳垢 2)湿性耳垢が存在しますが、湿性耳垢は乾性と異なり、咀嚼などによって耳垢が自然に脱落すると言うことはないようですので、心持ち頻繁に掃除しても良いとされています。(1~2週間に1回程度)
また、耳垢はその成分中に殺菌作用が含まれていますので、残しておくことが好ましいとされる場合もあります。
耳垢に含まれる殺菌成分…リゾチームという細菌の細胞壁を破壊する酵素を含んでおり、また耳垢自体がpH5.0の酸性なので菌が死滅する。
最後に
耳垢の取り過ぎは、感染症に繋がるということを知って、なるべく最低限に留めることが大事であると思います。どうしても詰まっているようなので取りたい、という場合には、耳鼻科で専用器具にて摘出してもらうこと、あるいは綿棒に少量のベビーオイル(乾性)や薄いオキシドール(湿性)を付けて優しく拭くと、少しは取りやすくなるようです!
(Photo by: http://www.photo-ac.com/)
著者: カラダノート編集部