妊娠・出産
出血を伴う【化学流産】いつから?症状は?生理との違いはどこ?
「化学流産」という言葉を聞いたことはありますか?
流産と聞くと、緊張が走りますが、この化学流産は、実際には気づかないうちに起こっていることがほとんどです。妊娠検査薬では陽性反応が出たり、反応が通常の妊娠よりも弱く出ることがあります。
化学流産とは
化学流産とは、妊娠初期の流産の中でも最も初期の流産のことで、着床するか・しないか、という初期の段階で受精卵が流れてしまうことをいいます。
化学流産での流産は、妊婦さん本人が気付かないことも多く、厳密には流産としてカウントされません。
化学流産の場合、着床が上手くいかず、通常の生理と同じように出血とともに体外へ出されてしまいます。化学流産は出血を伴うという点、そして生理予定日から少し後に来るという点で生理に非常によく似ています。
化学流産は流産ではない
化学流産は「流産」という名前がついているものの、本当の意味では流産ではないのです。
通常の流産は、胎嚢ができてある程度胎児が成長してから、何らかの理由で出産不可能になることを指します。
ですが化学流産に関して言えば、胎嚢ができる前に胎児の発育が止まることで起きます。
着床前は妊娠とはみなされないので、化学流産は流産ではないのですが、妊娠・出産とのかかわりの深さから流産という名称がつかわれているようです。
化学流産の症状
化学流産は、ほかの流産とは違ってほとんど症状がありません。
たとえば、流産するとひどい腹痛などが起きますが、化学流産の場合はそんなことはなく、出血以外は無症状です。
強いていうなら、生理痛に近い痛みがあるのでおかしいな、と思う程度です。
決定的な違いはないのですが、人によっては感じる「化学流産」と「生理」の違いを簡単にまとめてみます。
化学流産と生理は、出血の仕方が違う
生理の場合にはどろっとしたレバーのような血だけではなく、さらさらとした血が流れるという経験を持つ方も多いでしょう。
ですが化学流産の場合には、レバーのようなどろっとした塊ばかりが出てくるのでこれは生理とは違う、と感じた人も多いようです。
着床に備えて子宮内膜が厚くなっており、それがはがれるためにレバー状の塊が通常より多く出ます。
化学流産は、体が冷たく感じる?
化学流産の少し前に急に体が冷たくなった気がする、夏なのに手足が急に冷えたなどの経験を持つ方も多いです。
特に普段は冷え性ではないという場合は、急な冷えに気づき、それが化学流産の兆候ではないかと気づくこともあります。
化学流産は、人によっては痛みがある
人によっては化学流産の痛みが感じとれるという方もいます。生理痛をさらにひどく、下腹部をズーンと重くしたような痛みと表現されますが、個人差が大きいです。
痛みのない人は普段と変わらず動けますので、判断基準の中でも信頼性はそれほど高くはありません。
化学流産の自覚症状で生理と少し違うのは、出血の仕方や体の状態です。
また、化学流産かどうかをチェックするためには、産婦人科で検査を受ければわかります。
化学流産すると何らかの体の問題があるの?
化学流産自体は別に珍しいことではありません。人間は受精しやすい生き物ですが、その一方で着床しにくいという特徴も持っているからです。
そのため、基本的には化学流産が起きていても、1-2回程度なら病院でも特別な対策は取らずに様子を見るのが普通です。
あまりにも多く化学流産を繰り返す場合は、不育症などの検査をすることもあります。
ですが、化学流産しても、体に異常があるケースはほとんどないので安心してください。
最後に
もし化学流産が起こっても、流産してしまった!と落ち込まないでください。ストレスを抱えると、不妊が続きやすくなることがあります。
着床が成功の兆しを見せた・妊娠の可能性が期待できる、と前向きに捉えてみてはいかがでしょうか。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部